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おじいちゃん、おばあちゃんの抵抗

 某テレビ局の情報番組が、納豆にダイエット効果があると放映しながら、実はでっちあげだったという不祥事は記憶に新しいと思います。この事件で一番の被害者は納豆だったのではないでしょうか。「なんだ〜、効果ないんだ」と、ネガティブな声があちこちで上がったことでしょう。有効成分が豊富に含まれている健康食品であるのに、まったく残念なことです。

 ところで、これとよく似たことがステロイドの身にも降りかかったことがありました。今から数十年前の話です。ステロイドは万能薬としてその名を馳せただけでなく、驚くことに化粧品として使われていた時代があったのです。誰が言ったかは知りませんが、「夜寝る前に塗ると肌がツルツルになる」といった噂はまたたくまに広がったのです。

 が、ご存じのように、ステロイドには副作用があります。たしかにつけはじめはツルツルになるのですが、まもなくその恐ろしい姿を人々に見せつけることになりました。それから一転、ステロイドは副作用という、いかにも嫌われ者の代名詞をかぶせられて肩身の狭い道を歩むことになってしまったのです。

 納豆もステロイドも、有効成分を正しく理解し、正しく使用すれば絶大な効果を発揮するすぐれもの。幸い納豆のほうは、消費者の賢明な判断により、本来の効果を期待した正常な消費行動に戻りつつあるようですが、ステロイドの場合は、数十年たった今でも、まだまだ誤解は解けないでいます。

 そう、いまだに誤解している人たちというのが、ステロイドが悪者にしたてられた時代の生き証人、つまり、当院に来院されるお子さんの祖父母世代なのです。

 情報化時代の昨今、親世代はステロイドがぜんそくに有効である情報をキャッチしているのですが、祖父母の強硬な反対にあい、治療を断念する例が当院でも少なくありません。

 「情報」とは便利ではあっても恐ろしいものとつくづく思います。数十年間、誤解を持ち続けてしまうのですから・・・・・。


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